2017年9月27日水曜日

レーザー加工機の製作・自作(部品編2)

 今回は使用するモーターについてです。
 Arduinoで製作するCNCや3Dプリンターではよくバイポーラタイプのステッピングモーターが使用され、うちで採用したCNCシールドもバイポーラ用です。

配線は4本でA1、A2、B1、B2とCNCシールドに記載されていますが、モーター側の説明ではA1=A+、A2=A-、B1=B+、B2=B-となります。
 このモーターの規格はNEMA17という縦横高さ40mmほどで、トルク0.42N-m、消費電流1.5Aで1050円/個の中国製です。
 ほかに大きいサイズのNEMA23、NEMA34。小さいサイズのNEMA14とかあります。
 レーザー加工機の使用用途が切断のみであれば、もっとトルクが小さい小型モーターを使ってもいいと思いますが、彫刻や紙など薄物の切断などを行うなら、最低でもトルク0.47N-m以上がいいと思われます。

 縦方向(x軸)
シャフトで左右を連結して駆動。

横方向(y軸)

 うちのレーザー加工機の横方向(y軸)はレールが1本なので負荷が小さく最大移動速度は、5000mm/minでも脱調しませんが、縦方向(X軸)はレール2本を1個のモーターで駆動しているため負荷が大きく、3000mm/minが限界でした。
 もっと速度が必要な場合は縦方向(x軸)の駆動モーターを2個にした方がいいと思います。
 ちなみに私はラスター彫刻する場合でも、2000mm/min以上とかあまり使わないので、縦方向(x軸)はモーター1個でも問題ありませんでした。
 縦方向(x軸)のモーターが2個だと左右の駆動がスムーズになるので、速度以外に振動や騒音が減少すると思いますから、十分にメリットはありますが、何せケチなので今回は1個としました。

 次回はいよいよコントロール基板編です。

2017年9月23日土曜日

レーザー加工機の製作・自作(部品編1)

 レーザー加工機を製作するにあたり、私が一番に優先したことは部品の価格です。
 貧乏なのに物欲が大きいく日々散財していることもありますが、部品によっては自作するよりも買った方が早い安い簡単と思っています。
 もちろん、レーザー加工機本体は私にとって買えない金額でしたので、製作することとなったのですが・・・

 さて、レーザー加工機を安価に製作するためには、入手性の良い汎用部品が必要です。
 最初にX軸とY軸を駆動するモーターとコントロール基板に何を使用するかを考えました。
 以前、PCの更新を機にCNCのコントロール基板をシリアル用からUSBタイプへ変更したいと思ったことがありましたが、当時のUSB基板が4万円以上だったので購入を断念し、代わりにシリアルーUSB変換ケーブルで対応した記憶がありましたが、今はArduinoとCNCシールドを利用すれば1000円以下でコントロール出来ます。
 もちろん互換品です。トラブルを減らすには正規品が良いと思いますが、私はコスト重視でいってしまいました。
 まあ、CNC専用基板に比べれば機能や制御できることに多少は制限がありますが、物は使いようで特にレーザー加工機の制御なら問題は無いかなと思い採用しました。
 部品購入時はモータードライバはA4988が多く安価でした。今はdrv8825が高性能でおススメです。
 また、Arduino基板とシールドはUNOがXYZ軸のいずれかを2モーターにできるため、X軸の仕様を変更できるようにUNOを採用しました。
 X軸Y軸ともに1モーターとするなら、NANO用でも構いませんがUNOの方が安価に作れます。

Arduino UNO互換基板
 CNCシールドV3
 Arduino基板をCNCやレーザー加工機に使いやすくしてくれる基板?
 これも価格のお問題でV3をチョイス。V3.1以降の方が接続で悩まなくていいのですが、お値段が2倍以上です。
 モータードライバA4988(ステッピングモーターの駆動に必要)

 次回はモーターです。

レーザー加工機の製作・自作(計画編)

 今から遡ること6年前、CNCキットを制作したときに木材や皮革などは、レーザー加工機の方が裁断や彫刻ができて向いているのではと、漠然と考えたことからこの計画を始めました。
 元々、電気・電子・機械の教育は中学の技術家庭しか受けていない超素人にどこまで出来るのか、いや、そもそもレーザー加工機なんて素人が作れるのか?
 そんな所から出発して、技術・知識・根性などなど、色々な壁を乗り越えて何とか形になりました。
 詳しい方たちから見れば、稚拙な技術とも呼べない代物ばかりですが、モノづくりに少しでも貢献できればと、ここに記録を残します。
 なお、参考にしたりリンク張りして頂いて構いませんが、そのために発生するいかなる事象について、自己責任の意味を理解し、相互互助の精神でお願いします。もちろん、私は責任取れませんから。
 また、私は非営利で情報公開し、データ、写真、文章を利用される方はコメントしてくださると嬉しいです。

 さて、製作途中の写真は無いので、完成後のデータや写真などを公開します。
 なお、私のレーザー加工機の主要部品はマイクロファクトリー社製3Dプリンター「PRN3D」にて作成していますが、DMM等の3Dプリントサービスでも作成可能と思います。

 でっ、いきなり完成写真から。
 製作時のコンセプト?として、加工面積がA4サイズのレーザー加工機と同サイズのボディで、4倍の加工面積(A2サイズ)を加工できて、水冷装置や電源アダプター等を極力内蔵にすることを目標にしました。
なぜか、外観は家具調っぽくしました。一応、自室にマッチさせようと思って・・・
 サイズは幅844ミリ、奥行き587ミリ、高さ250ミリ。
 加工面積は600ミリx400ミリ。
 加工可能な材料の厚み40ミリ以下。
 重量、約15kg。

 はい、スケルトンです。Fusion360さまさまですね。
 赤い部品が、3Dプリントです。黒いのはAliexpressで買った中国製レーザー反射ミラーとレンズアッセンブリ。レーザー管も中国製。アルミフレームは国産のNIC社製。
 スライドレールはホムセンターで入手可能は樹脂ローラーを使用。
 これで、外装パネル以外の製作コストは7万円程度です。ちなみに外装に1万円くらいかけてしまいましたが・・・

 とりあえず、今日はここまで。
 次回は個々の部品を解説します。また、3Dプリントに必要なSTLデータや使用した部品の詳細も今後公開していきます。